2009年11月21日土曜日

蔡國強展@台北市立美術館『泡美術館 / Hanging Out in the Museum』

1121日から台北市立美術館で開催される蔡國強さんの個展『泡美術館 / Hanging Out in the Museum』(会期:20091121日~2010221日)のオープンに先立ち、レセプションおよびプレビューが開催されました。

泡美術館」とは直訳すると「美術館に浸かる」という意味だそうです。

入口からものすごい迫力です。
NYのグッゲンハイム美術館を皮切りに世界中を巡回した蔡國強展、今回は台北で公開制作された32メートルにもおよぶ新作をはじめ、新聞雑誌記事や写真などのアーカイブ資料もたくさん展示されていました。






本当に浸かれる作品もあります。

プレビューの後はディナーです。
蔡さんの作品にちなんだお料理の数々。

ディナーの締めくくりは、蔡さんの超ロングスピーチ。今まで蔡さんの制作活動をサポートしてきたディナーに参加者へ、簡単なエピソードを交えながら(中国語のみだったので推測ですが)、一人一人にの感謝の気持ちを述べていらっしゃいいました。このあたたかくユーモラスな蔡さんに、参加者全員称賛の嵐でした。


翌日のプレビューも大変多くの人々で盛り上がりました。


台北へお越しのご予定の方は、ぜひ『泡美術館』に浸かってみてはいかがでしょうか。


2009年11月19日木曜日

BTAPでは松浦浩之『Super Acrylic Skin PHOTON -Imaginary Temperature』を開催しております。

現在、東京画廊+BTAP(北京)では、松浦浩之個展『Super Acrylic Skin PHOTON –Imaginary Temperature』を開催しています。




松浦浩之(1964年~)はもともとグラフィックデザイナーとして活躍していたアーティストで、1999年より「キャラクターデザイン」をテーマに、ポスター・パッケージ・スケートボードを組み合わせた作品を発表。以降、絵画・立体・マルチプルなど作品の形式を広げながら、国内外で作家活動を行っています。東京画廊+BTAP(東京)では2005年に個展『Super Acrylic Skin』を開催。今回は作家にとって中国本土での初の個展となりました。

主にペインティングの作品で国際的な注目を集めてきた松浦ですが、今回は新たな試みとして、キャンバスからLEDライトボックスへと支持体を代えて、作品を制作。天井高のある大きなスペースを最大限利用した、巨大なインスタレーションを展開しました。




展覧会会場は3つの展示室で構成され、一つ目はサイズ2メートルのライトボックスを4点展示。



部屋中央には、新作「Windy Bunny Porcelain― the animals put the fur of the beast and hide themselves…-」を設置。本物の毛皮を使用している本作品は、思わず触りたくなるフワフワ感で、実際にバニーを持ちあげてしまう来場者も少なくありません。


また、2つ目の部屋では、Monkey Ballというボールを使ったインスタレーション作品を制作。天井からボールが無数に吊り下げられ、また床にもお猿の顔が多く転がっています。子供から大人まで、ボールを蹴ったり、尻尾を触ったりして遊ぶ光景が見られます。



ちなみに、このMonkey Ballはグッズとして販売しており、六本木の森アーツセンターミュージアムショップでも販売される予定です。


最後の展示室では、4メートルの高さを誇る巨大なライトボックス「Rosetta Stone-Memento of Anger」を設置。部屋を芝生で覆い、更にライトボックスの周りには小さな池を作るなど、非常に大掛かりなインスタレーションとなっています。暗闇の中で鋭い光を放つライトボックスは、松浦が創り出すキャラクター達の巨大なモニュメントとして空間に立ち上がります。



また同部屋にはペインティングの最新作『CROWHA』を展示。スワロフスキーのクリスタルがキャンバス上に取り付けられたスワロフスキーのクリスタルが、光を屈折させて幻想的な雰囲気を作り出します。


会場では展覧会開催に合わせて制作された、アートグッズも多く販売しています。各商品は森アーツセンターミュージアムショップにて販売される予定です。見かけた際は是非手にとってご覧ください。


同展は来年の1月31日まで開催しております。北京にお越しの際は是非お立ち寄りください。

2009年11月8日日曜日

大巻伸嗣@岐阜県美術館

11月10日から岐阜県美術館で開催されるグループ展「クロスアート2 Artのメリーゴーランド」に、岐阜市出身の大巻伸嗣さんが参加しています。オープニングに先立ち、岐阜県美術館の多目的ホールで開催されているパイプオルガン定期演奏会において、大巻さんの新作とのコラボレーションが実現しました。


大巻さんの代表作のひとつに、修正液と水晶で絶滅危惧種の花を描いている「Echo – Crystallization」がありますが、今回の展覧会では、美術館の展示室に、一番最初に制作されたCrystallizationシリーズである2005年の作品を展示し、同時に多目的ホールでCrystallizationシリーズの新作の公開制作が会期末まで続けられています。今回の新作では、地元岐阜の白大理石が支持体として用いられています。
新しい空間に生まれ変わった岐阜県美術館の多目的ホール。オルガニスト今村初子さんとのコラボレーションです。
制作中の大巻さん。
この展示の様子をご覧いただけるのは、展覧会会期中(11月10日~1月24日)のみとなっています。岐阜方面へお越しのご予定がある方は、ぜひ本展もご覧ください。