2009年12月27日日曜日

北川宏人個展@台北

北川さんの個展「Post New Type – Super Terracotta Sculptures」が台北の誠品画廊で開催されています。

会期:2009年12月26日~2010年1月31日
会場:誠品画廊Eslite Gallery

誠品画廊は台北の101ビルからほど近い場所にある誠品書店の5階にあります。2009年に移転した新しいスペースで、広い展示室が3つ、会議室、VIPルーム、立派なエントランスと、美術館並みの空間です。

今回の展覧会では、新作の等身大テラコッタ立体4点を中心に、立体作品約30点が展示されました。


初めて制作した平面作品も展示されています。

プレスカンファレンスの様子。美術専門誌を始め、多くのメディアの方々に来ていただきました。

取材中、新作等身作品と一緒に。

誠品画廊のみなさんのおかげで、とても素晴らしい展覧会となり、初めての台北を北川さんもとても満喫したようです。台北にお越しのご予定のある方は、ぜひ本展をご覧ください。

2009年12月22日火曜日

東亭順|フランス、ストラスブールにて開催中の「REGIONALE10」に出品しています。

現在、フランスのストラスブールにて開催中の展覧会「REGIONALE10」に東亭順が出品しています。



展覧会名 REGIONALE10
会期 12月1日~31日
会場 Accelerateur de particules Espace Apollonia
住所 Espace Apollonia, 12 rue du Faubourg de Pierre,6700
Strasbourg, France
http://www.accelerateurdeparticules.net/

同展覧会は、バーゼルを中心に、その近郊の美術館やギャラリーやオルタナティブスペースの計14箇所を会場に開催されています。出品アーティストのほとんどがスイスや周辺国(フランス/ドイツ)に在住するアーティストで、各会場のディレクターによって選出されました。年で10回目を迎える同展では、大学を卒業したばかりの20代からベテラン層の50代まで、幅広い作家さんが参加しています。




東亭さんはポーラ美術財団からの助成を受けて、今年の7月からスイスのバーゼル/iaabにて滞在制作を行っており、本展では滞在中に制作した新作9点を出品しています。
スペースによってディレクターのテイストが異なり、展示方法・コンセプトが多様だとのことで、実際の展覧会を拝見できず、残念な限りです。


下記の写真は、滞在している施設iaab/バーゼルでのオープンスタジオです。(http://www.iaab.ch/



オープンスタジオでは、スタジオツアーやバーゼル大学の大学院生による特別講義を並行して開催され、会場には大勢の来場者が訪れたそうです。レクチャーは全て英語で行われたとのことで、当の作家は現在は作品説明を英語でできるようにと、英語の勉強に本腰を入れて励んでいるそうです。

フランスへ行く機会がございましたら、是非ストラスブールまで足をお運びください。

2009年12月16日水曜日

DOMANI2009に吉田暁子が出品しています。




現在、国立新美術館にて開催中の展覧会『DOMANI・明日展―未来をになう芸術家たち』に、吉田暁子が出展しています。

文化庁主催の本展は、「新進芸術家海外研修制度」で海外に派遣された若手芸術家の、成果発表の場として、平成9年度より開催されています。吉田は同制度を利用して、2005-6年の間アメリカに1年間滞在し、ニューヨークで個展を開くなど、精力的な製作活動を行いました。


本展は、各作家に国立新美術館の大きな一展示スペースを与えられます。天井高8メートル、そして幅8メートル奥行き8メートルほどの空間を使って、吉田は巨大なインスタレーション作品を展開しました。『天に継ぐ_木蓮』、『地へ継ぐ_枝垂れ梅』、『空を継ぐ_楓』、『人の継ぐ』 の4つの立体作品を設置し、また和紙と糸を立体的に張り巡らすことで、絵画的空間を私たちの前に現出させます。



また2001年の作品、『視遠離(みどり)』『睹離(とり)』『矢間名離(やまなり)』を合わせて展示。50枚近い小作品が壁全体を覆います。今回の作品は非常に大掛かりで、小型クレーンなどを使いながら、連日設置作業が行われました。お手伝いいただいたボランティアの皆様、及びご協力いただいた関係者の皆様、誠にありがとうございました。

同展は2010年1月24日(日)まで開催しております。また会期中の1月10日(日)午後14時より、作家によるギャラリートークが開催される予定です。お時間ございましたら、是非お立ち寄りくださいませ。

2009年12月6日日曜日

大巻伸嗣@The 6th Asia Pacific Triennial of Contemporary Art (APT6)

ブリスベンで開催されているAPT6に大巻さんが参加しています。

会場はブリスベンのQueensland Art Gallery(QAG)。ブリスベン川沿いにあるとても素敵な美術館です。
会期:2009年12月5日~2010年4月5日
会場:Queensland Art Gallery Gallery of Modern Art
http://qag.qld.gov.au/exhibitions/current/apt6

美術館内に展示されているのは、2006年にギャラリーA4、2007年に金沢21世紀美術館デザインギャラリーでも展示された作品のQAG版、「Liminal Air -descend 2007-2009-」です。

空気の流れと光を彫刻した作品であるLiminal Air -descend-ですが、今回の展示スペースは今までで一番大きなサイズとなり、約10万本にもおよぶ白いロープから成っています。真っ白な作品の中へ入り込むと、無数の紐が身体を取り囲み、視界は白一色となり、方向感覚も失い、ロープの重みで作品と一体化してしまうような、何ともいえない感覚を味わいます。

一方で、展示室はガラス張りとなっているので、中に入っている人々が動く様子を外から見て楽しむこともできます。白一色の世界の中でカラフルな洋服の子供たちがはしゃいでいる様子はなんとも美しく、またほほえましいです。

Queensland Art Galleryの客員キュレーターとしてAPTに携わっている飯田志保子さんとのトークの様子。

美術館のある場所はアボリジニの言葉で「KURILPA」というそうで、水源を意味するそうです。(ブリスベン都市部とサウスバンク地区を結んでいる美術館最寄りの橋の名前もKurilpa Bridgeです。)昔はアボリジニのいくつもの部族がここに集まり、動
物や果物を交換していた交易の場所であり、またアボリジニの成人の儀式を行っていた場所でもあり、今では近代的に整備されており、その面影はありませんが、アボリジニの方々にとっては文化的、歴史的にとても重要な場所だそうです。(QAG客員キュレーターの飯田さんから教えていただきました。)

オープニング当日とその週末にかけては、Special Presentationsとして2008年の横浜トリエンナーレでも話題となったMemorial Rebirthのパフォーマンスが連日行われました。




Memorial Rebirthは横浜トリエンナーレ以降各地で開催されてきましたが、その土地その土地特有の、しかし何気なく見過ごされてしまいがちな歴史的、文化的な記憶を浮かび上がらせ、観客とともにストーリーを創り出し、それをまた次の場所、時間へとつないでいくプロジェクトです。海外での開催は初でしたが、このような歴史的意味のある場所で、しかもプロジェクトの意義をわかりやすくきちんと伝えていただいたことで、子供からご年配の方まで、多くの方々に作品を楽しんでいただくことができました。

一般紙にも取り上げていただきました。
日本からもたくさんの方がブリスベンにいらしており、真夏のブリスベンは大変盛り上がりました。

日本からはYNGさん、名和晃平さん、さわひらきさんも参加されており、またその他の作家さんも錚々たるメンバーで、かなり見ごたえのある展覧会です。オーストラリア方面へ行かれる方は、ぜひお見逃しなく!