2009年7月30日木曜日

大巻伸嗣さんの夏-①


大巻さんは今年の夏も大忙しです。

熊本、東京、岐阜、上海、横浜。各地を飛び回りながら展示やワークショップを行います。

まず、8/1日にTWS青山で行われる環境展「絶・景 -真空のゆらぎ」がオープンします。
一年間に渡って環境に関する専門家や研究者達との対話や視察を重ね、満を持しての新作発表です。

大巻伸嗣 環境展「絶・景 -真空のゆらぎ」
会 期:2009年8月 1日 〜2009年11月 8日
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
時 間:11:00-19:00
入場料:無料
会 場:トーキョーワンダーサイト渋谷
詳細はこちら


続いては熊本市現代美術館にて開催中の「花・風景」展
モネの作品とともに、蜷川実花さん、名知聡子さん、大巻さんの作品が展示されています。

Echoes -Infinity;Kumamoto
中心の柱は阿蘇山をイメージし、そこから広がる生命の連なりを描いています。

今回の花柄には熊本にゆかりのある花を使いました。

ロビーには特大サイズの「花景」

約20mの布に花を描いています。

glass of echoes;Kumamoto

8/9、8/9日にはワークショップ「大巻伸嗣ワークショップ「花はどこへいった−ヒミツのハナゾノ:熊本」を予定しています。

さらに9日にはワークショップ後に河原町にてMemorial Rebirthを行います!

詳細はこちら

アーティストトークも行うので是非お越し下さい。

大巻伸嗣さんの夏、アツいです。
次回に続きます。

2009年7月24日金曜日

大岩オスカール「夢見る世界」展@高松市美術館 オープニング

2008年に東京都現代美術館、福島県立美術館で開催された「大岩オスカール 夢見る世界」展が、7月24日高松市立美術館でオープンし、オープニングレセプションに参加させていただきました。

レセプションでスピーチをする大岩さん。

レセプション後、参加者のみなさんと一緒に、ギャラリートークが行われました。高松市の関係者の方や、地元の中学校の美術部の方を中心に、たくさんの方が大岩さんのお話に聞き入っていました。


会期は9月6日(日)まで。高松は、何でもCAさんたちに人気のステイ先の上位にランクされているそうで、またサラリーマンで赴任していた人たちがまた戻りたいエリアのナンバーワンだそうです。隣町にはイサム・ノグチ庭園美術館(見学の際は予約申し込みが必要です)もあり、直島へのフェリーも高松駅からすぐのところから出ています。讃岐うどんや新鮮な魚介類をはじめ美味しいものがとても多く、全国的にも人気の高い観光地高松ですので、夏休みのご予定がまだの方は、高松へ行かれてみてはいかがでしょうか。その際は、高松市美術館もお見逃しなく!


追記:大岩オスカールさんのグッズですが、こちらの
ウェブサイトを通してご購入していただけるようになりました。お問い合わせ等ございましたら、info@tokyo-gallery.comまでお気軽にご連絡ください。

☆矢柳剛@JUNKO KOSHINO FASHION SHOW

7月23日(木)に六本木のグランドハイアットで開催されましたJUNKO KOSHINOのファッションショーに、矢柳剛の作品が登場しました。




そもそものこの企画の始まりは、6月の矢柳剛個展をご覧になったJUNKO KOSHINOの関係者さまが、コシノさんに作品内容をお話しくださったことがきっかけでした。その後、コシノさんから直々に、矢柳先生へ「コラボレーションで布生地を作りたい」とのアプローチがあり、今回のプロジェクトが始動しました。その後打ち合わせを数回経て、矢柳剛とJUNKO KOSHINOのコラボレーション作品は、約一カ月余りでファッションショーの舞台に上ります。最初の打ち合わせの2週間後には、プリント柄の図案が届くなど、プロジェクトは目まぐるしく進展していきました。スピーディーなファッション業界とコシノさんの桁外れのエネルギーに、圧巻です・・・。

ショーの冒頭では、2名のオペラ歌手による生ライブ。鳥肌が立つほどの力強い歌声とともに、ショーがスタートします。舞台上に設置された巨大スクリーンに は「ドバイ・上海・東京 construction」というフレーズが映し出され、次に東京中央郵便局や東京駅の改修工事前の風景、上海で建設が行われている94階建高層ビルの工 事現場、最後にドバイの地下鉄の建設風景が映像として流れます。近年急成長を遂げる上海・ドバイの2大都市と、コシノジュンコの活動拠点である東京をコン セプトの中心に掲げ、それぞれの土地、時代が交錯することで生まれる新たなファッションの展開を予感させます。
ちなみに世界文化交流の一環として企画されたこのショーは、これまでパリ・ミャンマー・バンコクを巡回しており、行く行くは中国・キューバでの開催も考えているとのことです。




ショーの中盤、遂に矢柳剛とコシノジュンコのコラボ作品が登場しました。薄いジョーゼットにプリントされたスカーフを身にまとったモデルさんがステージに 現れ、彼女が歩くたび、スカーフは華麗に宙を舞います。スカーフはスワロフスキーのクリスタルで装飾されており、その輝きによて矢柳スタイルの華やかさが より際立っていました。会場では「あのスカーフいいね。欲しいな~」なんていうささやき声も聞こえ、画廊スタッフとしては「万歳!」の一言です。




話によると、スワロフスキーは取り付け箇所について詳細な指示があり、すべて手作業で前日の夜中にようやく完成したとのことです。皆様のご尽力には本当に感謝しております。今回の図案は、矢柳剛が1976年に制作した作品から採用されたものです。コシノさんのアレンジが加わることで、矢柳剛の作品はより現代的な図柄へと変化しました。


今後も矢柳剛とコシノジュンコのコラボレーションは続きます。進捗あり次第、またブログでご紹介させていただく予定です。

2009年6月25日木曜日

宋冬Song Dong アートサロン

再び、ニューヨークでの宋冬Song Dongの模様をお届けします。

China Institute主催で、MoMAの展覧会の担当キュレーターのSarah Suzuki氏と宋冬の対談が開催されました。会場はチェルシーにあるPace Wildenstein(宋冬を長年サポートしている北京公社(Beijing Commune)のLeng LinはPace Beijingの代表でもあり、弊社ディレクターの田畑とも親しくさせていただいています)。会場には、宋冬の「Edible Bonsai(食べられる盆栽)」が展示され、香しい作品に囲まれながら対談は進みました。

代表作「Touching my Father(父に触る)」のスライドの前で、左からSarah、宋冬、通訳さん。


Edible Bonsai, 2009(生ハム)とサロンにお越しのお客様たち。


Edible Bonsai, 2009(チキン)。


Edible Bonsai, 2009(チョコレート)。オードブルは生ハム、メインディッシュはローストチキン、デザートはチョコレートというコースになっています。(ベジタリアン用にピーマンだけの盆栽もあったのですが、スタッフが到着した時には既にお皿は空でした。)


トークが終わり、宋冬の「Please enjoy!」の言葉も待たず、みなさん一斉に作品へ。



宋冬からは「まず生ハムから始めて、順番に食べてくださいね。」という言葉があり、会場は笑いに包まれました。食べている画廊スタッフを見たSarahからは「Wow, you are so brave!」と言われてしまいましたが、どれもかなり美味でしたし、お腹を壊すこともありませんでした。


一夜限りの贅沢で美味しいアートサロンでした。東京・北京でもこのような楽しい企画を通して、お客様とアートが関われる場を作っていけたらと思っております。

2009年6月24日水曜日

Dia:Beacon & Storm King Art Center訪問

宋冬展の空き時間に、マンハッタンから車で2時間ほどの距離にあるDia:BeaconとStorm King Art Centerに行ってきました。NYへ来てから毎日お天気が悪かったのですが、前日までの雨がちなお天気が嘘のような晴天に恵まれ、快適なドライブができました。

まず、Dia:Beaconへ。(中は写真禁止なのですが、外観も撮り忘れてしまいました・・・。)
言わずと知れた、Dia Art Foundationが所蔵する現代美術のマスターピースを中心に展示しているスペースで、元々ナビスコのパッケージの印刷工場であった巨大な建物をリノベーションしています。北京798藝術区にある我が北京東京藝術工程(BTAP)も、1950年代に建てられた国営工場だった建物なのですが、広さはだいぶ違うものの、レンガの壁や自然光を取り入れる天窓の作りなどがとても似ていたので、展示方法など色々と勉強させていただきました。

たっぷりと作品を堪能した後、カフェで軽い昼食を取ってから、Storm King Art Centerへ。途中、道に迷ってしまいましたが、無事到着。平日にも関わらず、多くの人が自然とアートと晴天を楽しんでいて、スタッフも日々の室内での仕事とは正反対の環境を楽しませていただきました。


ここは、巨大な彫刻庭園です。美しすぎる敷地の中に、巨匠の大きな彫刻作品がリズミカルに点在しています。広すぎるので、無料トラムも走っています。10m以上もある彫刻作品が小さく見える、そんな空間です。

我々が訪れた時には、Maya Linの展覧会をやっていました。見ておわかりのとおり、土地にかなり手を加えています。Maya Lin作品だけではなく、この広大な敷地のかなりの部分(作品だけでなく自然も)は、手をかけて人工的に作り上げられ、メンテナンスされているそうです。



画廊ではここまでのことはできませんが、ダイナミックで素晴らしいアートと自然を堪能でき、今後のお仕事へのパワーを充電できました。今後の東京画廊+BTAPの展覧会にもどうぞご期待ください!

2009年6月23日火曜日

ニューヨーク近代美術館(MoMA)「Projects 90: Song Dong」オープニング

いよいよ「Projects 90: Song Dong」のオープンです。
火曜日はMoMAの休館日。夕方、静まりかえったMoMA2階のAtriumに行くと、宋冬が一人インスタレーション風景を撮影をしていました。



宋冬とキュレーターさんと細かい最終チェックをした後、オープニングまでは中に居てはだめということなので、スタッフは屋外のバースペースへ。誰も居ないそよ風の心地よい静かなテラスで、極上の休息でした。



オープニングレセプションは18時からでしたが、開始前から続々と人が集まってきたので、少し早めにスタッフも展示スペースへ。



物音ひとつしなかった静かなスペースが、アッという間にものすごい人で埋め尽くされました。




「Waste Not /物尽其用」は、見る方の滞留時間がとても長い作品です。まず一目で圧倒されているようなリアクションの方が多く、そして展示しているものをよく見ると、どこの家にもあったようないわば単なるガラクタなので、「これは何なんだ?」というコメントを発する方が続出(アメリカは、思ったことをすぐに口に出す方が多いので興味深いですね)。それから、壁に展示されている3つのテキスト(作家、キュレーター、展示物の一つである石鹸について書かれた宋冬母のテキスト)のすべてをじっくり読んでいきます。読み終わると、今度はきれいにレイアウトされたものを一区画ごとにじっくりと見ながら、ゆっくりと作品の中を進んでいきます。見る人それぞれが、宋冬や宋冬のお母さんと似たような思い出を持っているようで、展示物を指さしながらお話をしている方も多かったです。



今回の展示にあたって、この作品を一緒に作ってきた美術史家の巫鸿(Wu Hung)氏と宋冬は、「宋冬というアーティストとWaste Notという作品の意味をきちんと目に見える形で丁寧に伝えなければならない。なぜなら、中国現代アートというのは、まだアメリカではきちんと理解されていないからだ。一部のミリオンダラーもするような作品ばかりが注目されているだけで、宋冬のような仕事をしているアーティストについて、きちんと語られたことがない。ただものを並べるだけでは、誤解を招く恐れがある」という心配をずっとしていて、「展示スペース内でどこまで文字で伝えるか」という点について、美術館側とかなり長い交渉をしてきました。




テキストの前は混雑します。MoMAののように入場者数が多い美術館は、人の流れが止まってしまうことで作品を見る環境が悪くなり、また作品に倒れこむなどして展示物にダメージを与えてしまうことなどを恐れていたのですが、やはり、作品についてのテキストを展示したのはよかったと思います。作品のスケール、色の美しさ、レイアウトの見事さ、そして何より心を打たれるのは、宋冬とお母さんの強いきずなです。一つ一つのものに、宋冬とお母さんの愛情があふれている。作品を見る人の多くがそのことを知り、とても感動しながら展示室を後にする様子が印象的でした。




なお、2005年から足掛け4年半、本作品のキュレーターであるWu Hung氏と東京画廊+BTAPとで一緒に温めてきた物尽其用Waste Notのカタログを、MoMA展のオープニングに合わせて、ようやく出版することができました。MoMAのブックストアでも、ポストカードやキーホルダーと並んで販売されています。




現在は英語版のみですが、かなり中身の濃い、読み物としても面白いカタログになっているかと思います。ご興味のある方は、画廊までお問い合わせください。銀座と北京798のギャラリーでも展示・販売しておりますので、ご来廊の際には、ぜひともお手に取ってご覧ください。

オープニングレセプションへの来場者は約1200人。来てくださった多くの皆様、本当にどうもありがとうございました。展覧会は9月7日までとなっておりますので、NYへお越しのご予定のある方は、ぜひともMoMAへ!


追記:本展の模様が、New York Timesの
Art Reviewに掲載されています。

追記2:ブログ内でご紹介しているカタログやグッズですが、こちらのサイトからもご購入していただけるようになりました。http://shop.toazo.com/tokyogallery/products/detail.php?product_id=351

2009年6月22日月曜日

宋冬Song Dong "Waste Not" @ MoMA|設営風景ビデオ

引き続き、宋冬展@MoMAの様子をご紹介します。

宋冬Song Dongの「物尽其用/Waste Not」が、何も無かった展示室に組み立てられていく様子を撮影したビデオが、MoMAのウェブサイトで公開されております。
3週間にわたる設営の様子を定点カメラで撮影したもので、今回の撮影を提案したMoMAのキュレーターさんもお気に入りの映像です。
ぜひともご覧ください。

次回は、オープニングの様子をお届けします。

2009年6月19日金曜日

ニューヨーク近代美術館『Projects 90: Song Dong』

宋冬のMoMAでの個展『Projects 90: Song Dong』作品設営の様子をご紹介します。実験的な作品を紹介するProjectsのシリーズの第90回目となる今回は、2005年に北京の東京画廊+BTAPで開催されて以降、各地を巡回している「Waste Not/物尽其用」が展示されます。


会場に着くと、展示はだいぶ進んでいました。思わずため息が出るほどの迫力です。今回、「Waste Not/物尽其用」が展示される場所は、エントランスを入ってすぐ上のAtriumで、美術館に来る人のほぼ100%が作品を目にする場所にあるため、作品が作られていく過程を多くの方が興味深そうに鑑賞していました。


11時頃、宋冬一家が展示室に登場。「昨日までは朝早くから夜遅くまで設営して疲れがたまっていたので、今日はゆっくりさせてもらいました」とのこと。早速、キュレーターと軽く打合せをし、お姉さん、奥さん、スタッフと一緒に設営作業開始です。「今日で設営を終わらせるよ」とのことですが、未整理の段ボールが散乱している状態でした。


中央は宋冬と宋冬夫人のYin Xiuzhen。奥さんも世界各国で作品を発表しているアーティストですが、今回は宋冬のアシストのために、一緒にNYに来ています。

ひたすら並べ、

考え、

並べ直して、


置き直して、

姪御さんに指導し、

姪御さんもひたすら並べ、

ひたすら並べます。これをひたすらクレイト50箱分繰り返して、作品は完成してゆきます。


設営の合間にプレスの対応もこなします。この日はアメリカ国内の中国系新聞社からの取材と、New York Timesのカメラマンが撮影に来てくださいました。

完成前にも関わらず、多くの方が作品にくぎ付けとなっていました。金曜日の夕方以降は無料開放ということもあり、美術館はかなり混雑していましたが、それを差し引いても、この作品が持つパワーの大きさを改めて実感することができました。立ったり座ったりの展示作業を繰り返す中、お客様からの質問がばんばん飛び交い、また設営している様子を熱心に撮影している人も目立ちます。設営中は柵を設けていましたが、オープニング以降は柵をはずして、作品の中をぐるっと回れるようになります。


上から見る作品は、また格別です。宋冬もかなりお気に入りのようです。MoMAへ行く機会のある方は、上からもお見逃しなく!


設置の最終仕上げの段階で確認をしながら、つい思い出話に花が咲きます。左から宋冬、宋冬の奥さん、宋冬のお姉さん。


最後の最後の仕上げの段階では、宋冬とYin Xiuzhenの二人だけが会場に残り、その後、無事に設営は終了したようです。展覧会のオープンは6月24日。9月7日まで開催しておりますので、夏休みにニューヨークへ行かれるご予定のある方は、ぜひともご覧ください。
本作品、「Waste Not/物尽其用」については、過去のブログもご参照ください。