2011年6月11日土曜日

ARTHK11(ASIA ONE)に出展しました。

東京画廊+BTAPは5月に香港で開催されたアートフェアARTHK11に出展いたしました。

今年で3回目を迎える同フェアは年々規模を拡大しており、今年は1階のメインフロアに加え、3階では"Art Futures"と、"Asia ONE"と題された新しいセクションが設けられました。東京画廊+BTAPは今年、"Asia One"に参加し、若手作家・平良美樹の立体作品を展示しました。





平良美樹は1984年生まれ。東京学芸大学書道専攻を卒業後、日本の昔話をテーマに、書を用いた立体作品を制作しています。2006年のGEISAI#10で銀賞を受賞し、以降、国内外のグループ展、アートフェアで作品を発表するアーティストです。

平良は地方に伝わる口承文学をもとに、作品制作を行います。麦茶で染めた硬い麻布を糸で縫い継ぎ、物語中の登場人物を立体に立ち上げます。表面には物語が楷書と片仮名でぎっしりと書き込まれています。麻布の質感と文字の筆圧が古めかしい印象を与える一方で、抽象化された作品のフォルムはどこか滑稽で、独特のユーモアを感じさせます。







上の写真のように、平良の作品は物語が書かれたテキストと並べて展示されます。物語を笑いを誘うものが多く、たとえば上の作品『馬鹿婿と高菜漬』を要約すると・・・




「晩御飯に食べたた高菜漬けがあまりに美味しかったので、夜寝ながら食べようと思った馬鹿婿は、高菜漬けを台所の棚から褌に入れて持ち帰ろうとした。しかし褌が梁にひっかかり、引っ張っているうちに夜明けを迎え、その姿を舅に目撃されてしまう。「こんなバカな男に嫁はやれない」と、嫁を取り返されてしまう。・・・・。」 (話はこのあとも続きますが、ここでは割愛させていただきます。)


作品は褌を引っ張る姿があらわされています。







作家の平良氏です。今回は3メートル近い高さのある立体作品『狐女房』も展示しました。









会場には近郊の小学生たちも多く見られました。小学生数人が作品の近くに寄って、表面に書かれた文字を眺めている様子です。



ご来場いただいた皆さま、どうもありがとうございました!

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