同作家は昨年11月に北京のBTAPで個展を行いました。日本でも作品を発表する機会を設けたいとディレクターたっての強い希望もあり、今回東京で個展を開催する運びとなりました。呉強は唐・宗・元・明の時代から伝わる中国画の伝統的な手法を、今もなお継承している作家です。呉強の水墨画は32歳という若手作家が描いたものとは思えないほどの、卓越した技術と表現によって生み出されています。本展では水墨山水、彩色山水をそれぞれ多数展示いたします。
昨日、作家さんが中国から遥々来日。連日設営に立ち会っていただいています。作品のサイズも多様なので、どのような配置で展示をするのか、話し合いを重ねながら決めています。
ちなみに作家の奥様にもお越しいただいており、明日の18時から開催されるオープニングには2名ともに参加する予定です。上写真は呉強さん(右)、奥様(中)、そして中国語の通訳を担当している弊社スタッフ(左)です。
これまで主に現代美術を観てきた私ですが、設置に立ち会って水墨画に触れていると、画の細密さ、引いて見た際の総体の奥行き・美しさに、度々見とれています。中国画を深く研究し習得した高度な技術と、その技術をもって形作られる作家の自我の世界には、水墨画や現代美術といったカテゴリーを無効にするほどの、純粋でストレートな作家の強い意志が感じられます。
水墨画の歴史や技法を勉強しながら、会期中本展をレポートしていきたいと思います。次回はオープニングの様子をご紹介いたします。
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